今回、かいぬしが見た1枚の写真の印象により釧路湿原行きが決まった。
「どこ見るか、調べといて」
かいぬしの命令によりガイドブックを立ち読みするレサ吉(買えって)。
どの本も2ページぐらいしか割かれておらず、思ったより情報が少ない。
何箇所か展望台があるところまではわかったが
かいぬしさまの話していた景色はいったいどれだろう?
電話してみた。
「あのさ、ビューポイントはいくつかあるんだけど、どんな景色だった?」
「ん。一面緑だった。」
きゅ!? 湿原なんだから、そんなの当たり前じゃないですきゅか?
それで調べろと言われても…。
釧路で最初に向かったのはコッタロ湿原(展望台)。
原始に近い風景が見られるという。
砂利道をだいぶ走って第一展望台へ到着した。
「モケ、ひとりで写真撮ってきていいよ。オレは眠い。昼寝する。」
「せっかく北海道まで来たのに、昼ねですきゅか?」
「誰が空港に早く来てチェックインしたの?」
「……かいぬしさまですきゅ」
「いい景色だったら電話して」
「わかりましたきゅ」
モケはとぼとぼと階段を上がった。
最初の踊り場で振り返ると、すでに視界が開かれ一面の湿原が見えた。
かいぬしに連絡しようか…。
でも、この先がたいしたことなかったら悪いよなぁ。
モケはとぼとぼと次の階段を目指した。
聞こえるのは、沿道の草を伐採するチェーンソーの音ばかり。
ウワンウワン空に響くそれは、サバンナに生きる獣の鳴き声のようだ。
日陰の草木は露をふんだんに含んでいた。
午後も遅いのに、朝が残っているみたい。
頂上へついた。
…これこそ湿原だ。
うきうきとかいぬしに連絡する。
広い広い湿原を足下に従え、雲の流れを眺めた。
雲の切れ目からこぼれる光の筋がだんだん近づき、頭上を過ぎていった。
時折、おおきな鳥がやってきた。
ほとんど翼を動かさず、気流にのって飛んでいく。
頬をよぎる風はあざみをたわませ、また、かなたへ流れていく。
すべてが流れている。
あ、かいぬしがやってきた。
「モケ、毛虫いるよ」
ギュ! どこどこ!?
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夕方、摩周湖へ向かう。
山道を上がるにつれ、空の青さが増えてくる。
霧じゃない摩周湖が見られそう。
摩周湖の青さは実際の写真でご堪能ください。
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